かつて私も住宅会社を経営していたことがありました。
ありがたいことに私たちが生み出したブランドは、
お客様や地域の方々、そして競合他社からも高く評価され、
創業以来10年間、とてつもないスピードで2010年代を駆け抜けていきました。

諸事情があり、育て上げたブランドを大企業に譲渡し、
会社は清算することになりました。

いまだに当時のお客様には励ましのお言葉をいただいたり、
その会社を通じて出会った業界の方々は、
それぞれの強みを活かした事業を立ち上げて成功するなど、
いまも日々の暮らしの中で、つくりあげてきたブランドの価値と重みを感じています。
事業が終焉しても、ブランドのメッセージは残ったのです。

私たちの道半ばでついえてしまった夢。
それは日本の「住まいを正す」こと。

以前、工務店経営者の集まる会で、
私は次のように紹介されたことがあります。

「この業界にしては珍しく、建築が好きな社長です」

日本の住宅産業は、このままで良いのでしょうか？

いまこの国に在る、ありとあらゆる住まいに関わる問題を解決するには、遺す家しかつくらないことが重要です。
「ビジネス住宅」で溢れた業界に一石を投じることで、
波紋が外に広がり、
いずれ日本の住まいが正しいものとなりますように。